2012年5月3日木曜日

2012年スイスの主なワインメッセ、ワインが試飲できるメッセ、ワインイベント

OFFA
St-Gall
http://www.offa.ch/
4月10日
4月15日

Arvinis
Morges
http://www.arvinis.ch/
4月18日
4月23日

BEA
Berne
http://www.beapferd.ch/desktopdefault.aspx/tabid-614/771_read-1153/
4月27日
5月6日

Epesses en Fete
Epesses
http://epesses-nouveau.ch/
5月5日

Caves Ouvertes du pays Vaudois
Vaud
http://www.cavesouvertes.ch/
5月26日
5月27日

Vins neuchâtelois médaillés
Neuchâtel
http://www.ovpt.ch/
6月7日

BALADE GOURMANDE DU VULLY
Vully
http://www.balade-gourmande-vully.ch/fr/index.html
7月15日

Mondial du Pinot Noir
Sierre
http://www.mondial-des-pinots.com/
8月17日
8月19日

Züri Oberland Mäss ZOM
Wetzikon
http://www.zom-messe.ch/htm/messe.htm
8月29日
9月2日

Oberländische Herbstausstellung OHA
Thun
http://www.2012.oha.ch/
8月31日
9月9日

Vinea
Sierre
http://www.vinea.ch/
8月31日
9月1日

Walk through the vineyards
Sierre, Salgesch
http://marchedescepages.ch/information/
9月8日

18e Route Gourmande
Montreux
http://www.routegourmande.ch/
9月9日

Genuss & Freizeit
Wettingen
http://www.genuss-freizeit.ch/htm/home.htm
9月14日
9月23日

Compoir Suisse
Lausanne
http://www.comptoir.ch/
9月21日
9月30日

Herbstmesse Solothurn
Solothurn
http://www.heso.ch/
9月21日
9月30日

M.I.O.
Olten
http://www.mio-olten.ch/
9月29日
10月1日

Bieler Messe
Biel
http://www1.bielermesse.ch/
10月3日
10月7日

Luvina
Luzern
http://www.luvina.ch/
10月9日
10月13日

Olma
St-Gall
http://www.olma-messen.ch/index.php?id=1
10月11日
10月21日

Berner weinmesse
Berne
http://www.bernerweinmesse.ch/home.html
10月12日
10月21日

Weinmesse
Basel
http://www.baslerweinmesse.ch/
10月27日
11月4日

Expovina
Zürich
http://www.expovina.ch/
11月1日
11月15日

Vinifera
Biel
http://www.vinifera.ch/index.php/de/
11月12日
11月20日

Wzschiff
Zug
http://www.wyschiff-zug.ch/
11月15日
11月18日

La Fête des Vendanges
Lutry
http://www.fetedesvendanges.ch/
11月23日
11月25日

ドメーヌ・ルイ・ボバルに新進気鋭のエノロジスト

2008年、フィリップ・メイエル氏はドメーヌ・ルイ・ボバルのエノロジストとなった。彼は若手の、新進気鋭のフランス人エノロジストだ。現在メイエル氏はドメーヌ・ルイ・ボバルのブドウ栽培から醸造までを任されている。

彼の経歴は、フランスのワイン銘醸地で磨かれた。シャンパーニュ、アルザスでワイン造りに携わり、そしてルイ・フィリップ・ボバル氏に請われてスイスにやってきた。

ドメーヌ・ルイ・ボバルはユネスコ世界遺産に指定されているラヴォーに位置するワイナリーだ。ラヴォーワインはスイスで一番の名声を得ている。その中にあって、ドメーヌ・ルイ・ボバルは少し異色な存在と評されている。スイスワインの中心ともいえる、伝統あるこのラヴォーにおいて、敢えて伝統を打ち破るワイン造りに力を注いでいる。

その一つが、シャスラワイン(白)の樽熟成。ラヴォー地区の主要ブドウ品種であるシャスラは、通常はフルーティに仕上げるため、樽熟成を行わないか、大樽に入れて熟成を行う。よって、ラヴォーのワインには、樽熟成独特のブーケ、シガレットやチョコレート、ヴァニラ、蜂蜜といったものを連想するブーケを持つことはない。

ドメーヌ・ルイ・ボバルは自身の育てるシャスラが十分に樽熟成に耐えられる力強さを秘めていると確信して、敢えてこの樽熟成シャスラワインに挑戦してきた。そしてフランス人エノロジスト、フィリップ・メイエル氏はこの樽熟成シャスラワインを見事に開花させた。

メイエル氏の着目は、マロラクティック発酵の調整だった。マロラクティック発酵とは、アルコール発酵を終えて、ちょうど春先に貯蔵槽の中で始まる二次発酵の事で、ワインに含まれる酒石酸が酪酸に分解される。これによって、ワインの酸味が和らぐとともに、ヨーグルトに似たブーケが生まれ、ワインのフルーティさがより強調されていく。

伝統的なラヴォーのシャスラワインは、このマロラクティック発酵を行わせる。それによって、ラヴォーワインはとてもフルーティで心地よいワインとなる。口に含むと酒肉の厚さが踊るように伝わって来る。

一方でマロラクティック発酵はワインの酸味を削る役割も果たす。これを嫌うワインの作り方もある。例えばドイツの甘口白ワインだ。甘口に作られるワインは、十分な酸味がないと切れ味が悪くなり、味のバランスを崩してしまう。よって、ドイツの甘口白ワインではマロラクティック発酵を行わせない。

スイスのシャスラはアルプス地方特有の石灰質の土壌で力強さを発揮するブドウ品種なのだが、石灰質の土壌はブドウの酸味を削ぐ性質を持つ。よって、スイスのシャスラワインは概して酸味が少ない。その上に、マロラクティック発酵を行わせると、さらにそれが削がれ極めて酸味の少ないワインとなる。この酸味の少なさは、ワインの味わいを軽めにするきらいがある。

イタリアワインなどは概して酸味が強く、こうしたワインを飲みなれている人にとって、スイスのシャスラワインは物足りなさを感じやすい。一方で、日本酒のように酸味の少ないお酒を飲みなれている人にとっては、極めて受け入れやすいワインとなる。ワインは酸っぱくて苦手、という人にはうってつけのワインだ。

シャスラワインほど和食との相性のよいワインはない。日本酒がお刺身との相性がいいように、スイスのシャスラワンもお刺身と相性がいい。日本酒が和食の中で一貫して飲まれるオールマイティなお酒の様に、スイスのシャスラワインも和食とオールマイティに相性がいい。

しかし、例えばスイスのシャスラワインと洋食との関係になると微妙になる。やはり、酸味の少なさが、バターやクリームなどの脂分を洗い落とす力に欠けるからだ。洋食に合わせるワインとなると、シャスラワインでも、もっと酸味のあるものが必要になる。

メイエル氏は、スイスワインももっと(ヨーロッパの)食事に調和するワインとなるべきと考え、シャスラワインの持つ酸味を引き出す醸造法に力を注いだ。そして伝統的に行われるマロラクティック発酵の見直しを行ったのだ。フレッシュでまろやかな味わいを生むマロラクティック発酵を調節して、フレッシュさを保ちつつ、シャスラブドウの持つ酸味を引き出す醸造に注力した。

もちろん、ブドウ栽培においてもシャスラブドウの酸味を引き出す調整を行っている。こうして酸味とのバランスを保ったシャスラワインは、樽熟成にも耐えられる重さと力強さを持ち合わせることが出来る。

メイエル氏の造るシャスラワインは、樽熟成に耐えるだけでなく、見事にそれと調和し、優雅なものに仕上がっている。それは従来のスイスのシャスラワインになかったものと言っていい。シャスラワインの伝統の殻を打ち破って、新たなシャスラワインの地平を広げた。

メイエル氏によれば、こうした努力はアルザスでの経験が役に立っているという。アルザスではシャスラを含めて多様なブドウが栽培されている。また、食事に合わせるワインとしての味づくりに力が注がれている。加えて、マルセル・ダイス氏といった伝統の殻を打ち破ったワイン造りの流れもある。

メイエル氏の造る秀逸ワインはシャスラだけに止まらない。ピノ・ノワールにおいてもその良さが十分に発揮されている。ここら辺は、シャンパーニュ地方での修業が発揮されているのかもしれない。ピノ・ノワールだけの赤もエレガントに仕上がっているが、ピノ・ノワールとメルロー、シラーのアッサンブラージュは力強さも加わって、大変秀逸なものになっている。

ドメーヌ・ルイ・ボバルは今のラヴォーにあって、一番の注目ワイナリーといえる。私のおすすめのシャスラは、
Ilex Cuvée spéciale 2010, Calamin Grand Cru

ドメーヌ・ルイ・ボバルのホームページ
http://www.domainebovard.com/en/the_estate.php

 











(写真はフィリップ・メイエル氏、2012 Arvinisにて)

2010年9月1日水曜日

スイスワインと和食の会9月13日

スイスワインと和食の会を行います。実は企画段階でもう予約が殺到してしまい、おあと4名様の余裕しかありません。先着順で受け付けさせて頂きま す。ご興味のある方は、即お申込み下さいませ。なお、満員の折はどうぞご容赦下さいませ。

和食と相性のいいスイスワインを 刺身やあぶり焼きの美味しさで定評のある東京・松銀亭さんの和食料理と一緒に楽しむという、贅沢な会です。ワインの方も、ヨーロッパで一番高いブドウ畑か ら造られたハイダ、中世の味が蘇るセルヴァニャン。入手が超困難になった9年熟成もののデザレなど、話題性あふれるワインをラインナップしています。

今 回ワイン代の方は大サービスです。多分同じ値段では今後出来ないと思います。
興味のある方、即お申込み、お願い致します。おあと4名様で す。

お申し込みは umai@umai.ch まで。


【スイスワインと和食の会】
日時:9月13日(月)19時〜
場所:松銀亭
新 宿区西早稲田2-21-10  ぎんしろうビル2,3F
TEL 03-5272-3110 http://matsugintei.com/matsugintei/
会費:料理代5000円+ワイン代2000円 計7000円
募集人員:12名(8名予約済み)

ワインリスト

Schafiser Gutedel. Teutsch 2009 シャフィザー・グートエーデル、トイチュ ベルン州 白
スイスの首都があるベルンのワイ ン。明るい金色で、フルーティ。チーズ・ホンデューやラクレットなどのスイス料理と合う。

Johannisberg.. Domaine des Cretes 2008 ヨハニスベルグ、ドメーヌ・デ・クレーテ ヴァレー州 白
ヴァレーの代表的品種ヨハ ニスブルグのワイン。明るい金色でアーモンドのブーケがある。ボディがあって、リゾットやチーズと相性がいい。

Pinot Gris. Chateau d'Auvernier 2008 ピノ・グリ、シャトー・ドーヴェルニール ヌーシャテル州 白
美しい ヌーシャテル湖の湖岸で育まれたワイン。輝く金色で、複雑なブーケを持ち、コクがある。魚はもちろん、子牛や鶏料理にも相性がいい。

Heida. St. Jodern 2008  ハイダ、ザンクト・ヨーデルン Expovina in Zurich 2007金賞受賞 ヴァレー州 白
ス イスはもとよりヨーロッパで一番高い所にある畑から作られるワイン。明るい金色で蜂蜜やフルーツのブーケがある。滑らかで力がありチーズや干し肉などとも 合う。Expovina in Zurich 2007金賞受賞

Viognier. Domaine des Abeilles 2007 ヴィオニエ、ドメーヌ・デ・アベーユ Geneve2008金賞受賞 ジュネーブ州 白
国際都市ジュネー ブのワイン。緑がかった明るい金色。メロンやヨーグルトの複雑なブーケ、ボディがあり、バランスが取れている。海老かになどの魚介類に相性がいい。 Geneve品評会で金賞受賞

Dezaley La Gruyere Reserve Eleve Sur Lie 2001. Jean-Daniel et Pierre Fonjallaz デザレ・ラ・グルエル・レゼルヴ・エルヴ・スール・リー ヴォー州 白
ス イスで一番名声のある白ワイン。しかも長い熟成に耐える本物。2001ヴィンテージはもはや入手困難。輝く金色で複雑なブーケを持つ。日本料理との相性も 抜群。

Oeil de Perdrix. Chateau d'Auvernier 2008 ウイユ・ド・ペルドリ、シャトー・ドーベルニール ヌーシャテル州 ロゼ
スイスのロゼワインの代表格。サーモンピンク色で、ラズベリーの ブーケが特徴。料理全般に相性が良く、ワインの選択に困ったらこれが一番。

Humagne rouge. Domaine des Cretes 2008 ウマーニュ・ルージュ、ドメーヌ・デ・クレーテ ヴァレー州 赤
ヴァレーに古くから伝わるぶどう品種 ウマーニュ・ルージュのワイン。紫がかったルビー色で、ブルーベリーなどのブーケを持つ。タンニンとの調和が良く、余韻が長い。冷やして飲むととても美味 しいワイン。干し肉、バーベキュー、ラムなどとも合う。

Gamaret. Domaine des Abeilles 2006 ガマレ、ドメーヌ・デ・アベーユ ジュネーブ州 赤
国際都市ジュネーブのワイン。紫がかったルビー、ベリー系のフルーティさに ハチミツなどの複雑なブーケ。ボディと程よいタンニンがある。肉料理に。

Merlot Vallombrosa. Tamborini 2008 メルロ・ヴァッロンブローザ、タンボリーニ ティチーノ州 赤
ボルドーのポーイヤックとも比較され る、良質のメルロワイン。輝くルビー色で、ミントやブルーベリーのブーケを持つ。ボディがあり、滑らかでエレガント。赤い肉全般と鹿肉、チーズなどと合 う。

Servagnin. Bolle 2006 セルヴァニャン、ボッル ヴォー州 赤
ピノ・ノワール 100%。このメーカーはおよそ700年前にブルゴーニュからもたらされたピノ・ノワール品種をずっとそのまま栽培し続けている。700年前の味が楽しめ る。ブーケはおとなしが、どっしりとした重みがあり、余韻が長い。中世の味が蘇る、話題性抜群のお勧めワイン。

Zizerser Pinot Noir Barrique. Grendelmier 2007 ツィツァザー・ピノ・ノワール・バリック、グレンデルマイアー グラウビュンデン州  赤
良質のブルゴーニュものと勝るとも劣らないピノ・ノワールの樽熟成もの。明るいルビー色。フルーティで蜂蜜や木 苺のブーケを持つ。滑らかでコクがあり、ソーセージやグリル料理などに合う。

2010年4月28日水曜日

ちょっと前だけど、紅葉する木々

モンブランに行くためにマルティニィからシャモニーに向う。途中でみた紅葉。
秋は日が短くなって、郷愁を誘うけれど、春はうきうきしてくる。新緑と花々。どれも色とりどりで秋に負けない程美しい。私はどちらかというと、郷愁の秋の方が好きだけど。あと、収穫祭で飲める。笑
4月も終盤、もう夜9時ころまで明るさが残る様になった。夕食後、夕日を見に散歩するのが楽しい。昨日は近くの丘の上で、絵を描いている人を見かけた。

2010年4月3日土曜日

各州のワイナリー、ジュネーブ州3

Domaine des Balisiers ドメーヌ・デ・バリジール
12 route de Peney-Dessus, 1242 Satigny
Tel. 022-753-1958

マンデュモン地区のペニー村にあるワイナリーで、ペニーに25ヘクタールの畑を持っている。1ヘクタール当たりに植える株数を制限することで、質の高いワインを目指している。質の高いワインを目指したら、自然とその製法がビオワインになってしまったということで、ビオワインのワイナリーでもある。しかもヨーロッパでも最良のビオワイナリーのひとつと評価を受けている。ところが、ビオ自体が目的ではないため、ワインのラベルには小さくビオのマークを入れているだけ。こだわりのメーカーだ。

ブドウ畑の改革のみならず、醸造法も常に改良を加えている。その為、試験的発酵槽をいくつか用意している程。特にユニークなのが卵形をした貯蔵槽。その名もエッグと言われている。この貯蔵槽は自然の対流を生み、ワインに理想的な熟成をもたらすのだそうだ。このエッグによる熟成をさせているワインを楽しめるのはここだけ。

栽培ぶどう品種への挑戦も積極的で、白ではアリゴテ、ソーヴィニョンなどが、強く複雑なブーケを持ち評価が高い。赤では15ヶ月の樽熟成をさせたカベルネ・ソーヴィニョンが特に知られている。これはスイスで最も有名なカベルネ・ソーヴィニョンと言われており、またバリジールはスイスで最初にカベルネ・ソーヴィニョンを植えたワイナリーでも知られている。

2010年3月27日土曜日

電子書籍「私の移住記2」が発刊

お知らせです

電子書籍「私の移住記2」が発刊されました。
これは、私のメルマガをまとめたものですが、若干オリジナルに修正を加え、体裁を整えています。メルマガの読者の皆様にも楽しめるものとなっていると思います。

この書籍では、私がスイスに移住して、どたばたしている様が描かれています。決して日本では体験できなかったどたばたの数々、スイスに来て実感した事、感動した事、驚いた事、泣いた事、笑った事などなど、色々なエピソードが満載です。

また、ぽかぽか地球家族に出た際の裏話なども織り込んでいます。私の調べたスイス、スイスの歴史、スイスワインなども紹介しています。スイスに留まらず、ドイツ、フランス、イタリアも出て来ます。この書籍が、スイスやヨーロッパを舞台とした、愉快なひと時を提供出来たら幸いです。

是非、ご購読の程をお願い致します。
この書籍のご購入は、

http://swiss.wonderful.to/magf/ijuki2.html

からお願い致します。

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ほんの少し、内容をご紹介
http://swiss.wonderful.to/magf/ijuki2-sample.html

・テレビに出た ぽかぽか地球家族の収録

 なるほどと思った。もう番組の内容は彼の頭の中にあるのだ。シナリオは大方出来ていて、私たちはそのシナリオに沿って実演すればいい。実際普段やっていることなので、確かにやらせではない。しかし、自然な立ち振る舞いが物語になって行く、という訳でもない。演技までは行かないけれど、それに近い仕事なんだと思った。

 撮影が終わる頃、ディレクターがお礼に私たち家族を食事に招待したいとの事だったので、近くのレストランに行く事にした。色々とテレビの仕事の事とか、カメラマンの仕事の事とか聞く事が出来て楽しかった。外国の仕事となると、何日も家を空けなくてはならず、大変だと思った。色々とストレスもあって、出社拒否症になったとか、本当に大変そうだ。カメラマンの人は、撮影期間中、携帯で写真を撮っては、それを日本の奥様に送っていた。彼こそ、「ぽかぽか地球家族」だと思った。

2010年3月17日水曜日

各州のワイナリー、ジュネーブ州2

Domaine les Hutins ドメーヌ・レ・ウータン
Chemin de Brive 8, 1282 Dardagny
Tel. 022-754-1205

マンデュモン地区のダルダニー村にあるワイナリーで、ダルダニーとその周辺に18ヘクタール程の畑を持っている。栽培ぶどう品種も多彩で、ジュネーブで初めてソーヴィニョン・ブランを植えたワイナリーとしても知られている。常に新しい可能性を探索し、ジュネーブワインの発展に指導的存在ともなっている。

白のソーヴィニョン・ブランやヴィオニエなどのぶどう品種の特別品はスイス国内でも評価が高く、ワイナリーに行っても売り切れで買えない事がある。赤はガメイの古木から穫れた、果実味の詰まったフルーティなものから、力のあるガマレ、落ち着いた樽熟成のピノ・ノワールまで多彩。まさしくジュネーブのトップクラスのワイナリー。

2010年2月20日土曜日

各州のワイナリー、ジュネーブ州1

Domaine des Abeilles d’Or ドメーヌ・デ・アベイユ・ドール
Route du Moulin-Vabry 3, 1242 Choully
Tel. 022-753-1637

14世紀から名が聞こえている由緒正しいジュネーブのワイナリー。品質も毎年安定して極めて良質なワインを生産している。マンデュモン地区のシュリイにあり、ブドウ畑は、シュリイ、ペッシィ、サティニイに持っている。ボトルのラベルにミツバチ3匹が必ず描かれており、そのラベルが示すとおり、ワインにはハチミツのブーケが良く含まれている。それだけ樽の使い方に自信と技術の高さが表れている。

2008年にはジュネーブの品評会で、ヴィオニエが金賞に輝いた。ただし、ヴィオニエは本領を発揮するまで数年寝かせなければならないだろう。ソーヴィニョン・ブランやピノ・グリなども大変質が高い。赤もフルーティで良質なものを作るが、その中でガマレは力強くインパクトがある。

ジュネーブ州はスイスの西外れにある小さな州だが、ブドウ畑の広さではスイスで3番目の州となっている、まさにワイン王国の州。国際都市という顔を持ち合わせながら、町を外れると、そこかしこにブドウ畑が広がっている。

ジュネーブは3方をフランスに囲まれており、フランスに入るとそこはフランス・ワインのサヴォワ地区となる。よって、サヴォワもジュネーブワインと似た感じのワインを生産している。また、ぶどう品種は、ブルゴーニュやコート・デュ・ローヌなどで用いられているものが多い。ジュネーブはフランスとの厳しい競争に晒されている訳で、ジュネーブの醸造家はこの厳しい競争に生き残る為、大変質の高いワインを生産している。1988年に制定されたAOC法は、ジュネーブ州が初めてでスイスの先駆けとなった(AOC法はスイスの場合、国の制定ではなく、各州単位の制定となっている)。

2009年10月5日月曜日

各州のワイナリー・ヴァリス州1

Cave des Cailles カーヴ・デ・カイユ
Avenue de la Gase 4, 1955 St-Pierre-de-Clages
Tel 079 795 8450

オーナーのフラクシオン氏は、新進気鋭のエノロジストでもある。ワイン商で働く傍ら、醸造学を学び、醸造技術者としてスイス各地で修行、そして故郷であるヴァリスに戻り、2003年に独立。20年来の夢を叶えた。

ヴァリス州には60種類にも及ぶぶどう品種があり、それぞれに適した栽培場所があるという。彼はそれに拘り、3.5ヘクタールという彼のブドウ畑は、ヴァリス州の中南部を中心に、北はシエールから南はサイヨンまで広がっている。

そこまでの拘りがあるだけに、ワインの出来も素晴らしく、白のプティ・アルヴァン、ハイダといい、赤のピノ・ノワール、メルローといい申し分ない。ティチーノ州でも修行したことがあるというだけに、メルローの扱いがとても上手だ。Lo Grafionというメルローとテンプラニーニョの混醸による赤ワインは、力強く、個性的だ。彼はヴァリスが持つワインの潜在力を十分に引き出すと共に、新しいヴァリス・ワインへの道も同時に拓いている。

2009年8月24日月曜日

(7).スイスワインの概略

スイスワインの概略1

スイスワインはあまり知られていない。しかしスイスはれっきとしたヨーロッパのワイン生産国で、原産地統制呼称を持つ高品質なワインを生産している。何故、スイスワインはあまり知られていないかというと、主な理由は二つあげられる。

スイスは日本と同じく山国で国土の7割以上が山地となっている。従って、ブドウの栽培面積も限られたものとなっており、スイス国内で生産されるワインの量より、消費されるワインの量が上回っている。すなわち、ワインを生産しても消費に追いつかず、足りない分は輸入に頼っているわけだ。

スイスワインの多くは地域内消費の市場に依存している。また少ない耕作面積を最大限に利用するため、山間部の急傾斜地にブドウ畑が開拓されている。この様な理由から機械化や大規模化が進んでいない。そのため小規模醸造家が多く、手作業でブドウの栽培と収穫を行っている。多くのスイスワインは輸出商品になれない。

また、この様な事情の為、定評のあるスイスワインはスイス国内でさえ入手が困難になっている。醸造所に行って入手出来ればいい方で、新規顧客を取らない醸造所もある。販売は1週間にたった2時間という所もある。

スイスワインはこの様な事情でスイス国外に出ることがあまりない。しかし、スイスアルプスの清涼な水と空気を一杯に吸って育まれたスイスワインは、瑞々しくフルーティでとても美味しいものだ。しかもほとんどのスイスワインはこの様な山間部産のため、手間の要る手入れと手摘みによる、大変人手のかかった「手作りワイン」なのだ。スイスワインは丹誠込めて造られている。

世界中の国の人が一度は訪れたい、住んでみたいとあこがれる国スイス。スイスワインも一度は飲んでみたいという声を沢山聞く。しかし、スイスワインのどれから飲んでみたらいいの?と尻込みする人も多くいる。

スイスワインを定義すると、スイス以外ではなかなかみかけない、スイスのブドウ畑から収穫され、醸造されたワインで、多くは山間部で大変な手間と手摘みによって手作りされたワインといえる。赤、白、ロゼ、スパークリングと作られている。辛口から甘口まで色々な種類のワインがある。

特筆すべきは、スイスの全ての州でワインが生産されていること。隠れたワイン天国だ。ほぼスイスの公用語、フランス語、ドイツ語、イタリア語の使われる地域別でワインの特徴が異なる。因みにもう一つロマンシュ語という公用語があるのだが、これを話すのはスイス人口のわずか1%で、グラウビュンデン州の山間部で使われている。そのため、ロマンシュ語圏産のワインは造られていない。

フランス語圏ワイン

フランス語圏ワインは、シャスラぶどうを使った白ワインが中心。しかしヴァレー州では赤ワインの比率が高くなっており、同州ではウマーニュ・ルージュなどの地ブドウを使った、高品質な赤ワインが作られている。同州には地ブドウが多く、栽培葡萄品種は主なものでも31種類あり、ワインが造られている。スイスの地ワインの宝庫だ。

フランス語圏の主要なワイン産地は、ジュネーブ州、ヴォー州、ヴァレー州、ヌーシャテル州、フリブール州、ベルン州ビール湖岸。フランス語圏のワイン生産はスイス全体の76%に登る。フランス語圏ワインがスイスワインの顔だとも言える。

特にヴォー州のレマン湖沿いの地区が注目されており、ローザンヌからモントルーのレマン湖沿いに広がるラヴォー地区は世界遺産にも登録されている。ヌーシャテル州ではピノ・ノワールから作られるロゼが評判で、ウイユ・ド・ペルドリ(山鶉の目)と呼ばれている。ヴァレー州のフィスパーターミネンのブドウ畑はヨーロッパ一の標高にあり、地ブドウのハイダが植えられている。

ドイツ語圏ワイン

ドイツ語圏ワインは広範な地域が含まれるが、スイスワインの生産比率からすると17%のみ。面白いのが、この生産比率の76%と17%が言語圏別の人口比と逆になっていることで、スイス人の人口比はドイツ語圏が7割強、フランス語圏が2割弱となっている。この様に広い地域にブドウ畑が点在しているのがドイツ語圏の特徴だが、主には東スイスを流れるライン川の流域でワインが生産されている。

主要なワイン産地は、生産量が多い州順に、チューリッヒ州、シャフハウゼン州、グラウビュンデン州、アールガウ州、トゥールガウ州となる。

ドイツ語圏は赤ワインの比率が高く、特にグラウビュンデンやシャフハウゼンは8割以上が赤ワインとなっている。葡萄品種はピノ・ノワールが主に用いられいる。スイスドイツ語圏ではピノ・ノワールをブラウブルグンダーと呼んでおり、シャフハウゼン州では自州を「ブラウブルグンダーランド」と銘打っている。フルーティなものから樽熟成された力のあるものまで多様なタイプの赤ワインが作られている。

白ワインはトゥールガウ州出身のミューラーさんが品種開発したミューラートゥールガウやピノ・グリなどが生産されている。ミューラートゥールガウは何故かスイスではリースリング・シルバネールと呼ばれることが多く、中辛口のフルーティなワインが造られる。ピノ・グリからは辛口の力のあるタイプのワインが造られる。

グラウビュンデン州はライン川の源流に位置しており、同州のトマ湖というアルプスの湖からライン川が発している。まさにグラウビュンデンワインはライン川源流ワインと呼べるものだ。グラウビュンデンより下流に位置するフランスのアルザスやドイツのラインワインに共通した特徴を持ち、その源流だけあってこれらのワインより清涼感の溢れるワインが育っている。

イタリア語圏ワイン

イタリア語圏ワインはそのほとんどがティチーノ州のワインで、それと同州に接するミゾ地区と呼ばれるグラウビュンデン州のほんの一部がイタリア語圏ワインに含まれる。スイスワイン全体からのイタリア語圏ワインの生産比率は7%で、少ない様に見えるが、州別の生産比率でみると、1位ヴァレー州、2位ヴォー州、3位ジュネーブ州に次いで、ティチーノ州は第4位についている。

主なブドウ品種はメルロで、黒ブドウのメルロから赤、ロゼ、白、スパークリングまで作っている。ボンドーラという地ブドウもあり、それからふくよかなワインが造られているが、地元で消費されてしまい、スイス国内でさえ流通していない。

ティチーノ州は州の水系を2分するチネリ山を境にして、ベリッツォーナ、ビアスカ等が位置する北部のソプラチネリ、ルガーノ、メンドリージョ等が位置する南部のソットチネリに分けられている。ソットチネリの土壌が、フランスのボルドー地区で特にメルロー種に適した土壌を持つポムロールと同じであることから、ポムロールワインに似たワインが生産されている。北部のソプラチネリは土壌にミネラル分を多く持ち、ワインもミネラルを含み、長い熟成の後に本領を発揮するワインが造られている。

この他、接ぎ木のために北アメリカから輸入された、アメリカーノ種からも少量だがワインが造られており、巨峰に似た独特な香りを持つワインとして地元で飲まれている。ティチーノ産のグラッパにも良く用いられている。