2008年2月22日金曜日
スイス源流のローヌ川とワインの旅
ローヌ川はヴァリス州のローヌ谷奥部、フルカ峠の近くにあるローヌ氷河から発して、ヴァリス州、ヴォー州、ジュネーブ州(スイスワイン生産量上位3州、この3州をあわせただけで、スイス全体の7割弱に達します)を通って、フランスに入り、コート・デュ・ローヌ、プロヴァンス、ラングドックを育んで地中海に達します。フランスワインの起源は、ローヌ川河口近辺であり、このローヌ川を辿る事は、ワインの源流を辿るのと同じ意味を持ちます。
歴史的にも大変興味深い地域です。
帰路は、イタリアに入って、ピエモンテ、ヴァッレ・ダオスタを経由し、グラン・サン・ベルナール峠を越えてマルティニィに入りました。ピエモンテではバローロ地区を訪問しています。
このワイン旅行を紹介するWebサイトを立ち上げました。色々あって、半年もかかってしまいました。
サイトは紀行文、写真、概説からなっています。ご興味のある方は、どうぞお立ち寄り下さいませ。
タイトルは「南フランスとバローロのワイン巡り(2007/8)」です。
2008年2月21日木曜日
リヒテンシュタインワイン
スイスに来るとびっくりするのが、いつも兵隊さんがうろうろしていること。民兵制度といって、国防は国民が担い、その反面職業軍人を置かない(空軍や教官は別)、ということで兵役につくスイス人が、臆面もなく軍服姿でうろうろしている。特に週末が多い。というのは、兵役中でも土日はお休みなので、みんな帰宅する。帰りがけに寄り道してビールなんか飲んでる輩も多い、軍服姿でだ。
因みに、兵役中は国から給料の80%が支給されるのだそうだ。スイスの国防費の割合が高いのも頷ける。兵役の兵隊さんに一月50万前後払っているんだから。(自衛隊の人、うらやましいだろう。笑、いや俺もうらやましい。)
リヒテンシュタインのワインは、リヒテンシュタイン候所有のワイナリー(国有ではない)と、その他民間のワイナリーとがある。双方合わせても輸出に回せる規模にはならない。
リヒテンシュタイン候は、首都ファドゥーツとオーストリーの首都ウィーンの北にワイナリーを所有している。この侯爵はハプスブルグ家の重臣だったので、オーストリーからハンガリーにかけて、結構土地家屋を所有したいるのだ。ビジネスの方もお上手で、ヨーロッパで一番金持ちの君主らしい。
ワインのほうだが、写真はファドゥーツ産のピノ・ノワール。フルーティで気軽に飲めるタイプに仕上げている。侯爵のワイナリーにはバリックものもあるのだが、オーストリー産のぶどうを用いている。こちらはなかなか力があっていける。値段も2000円程とお値ごろ。
スイスわいんショップでは、リヒテンシュタインワインは扱っていない。ベルンからワインを仕入れに行くには、ちょっとと・お・い・・・。
2008年2月17日日曜日
2008年2月6日水曜日
700年前の味、ボッル・サルヴァニャン
サルヴァニャン、ボッル
ヴォー州 赤
サルヴァニャンとは、ヴォー州の伝統的な赤ワインに許される名前。ピノ・ノワールを主に用い、ガメイの混醸が認められている。
このサルヴァニャンはピノ・ノワール100%。しかもこのメーカーはおよそ700年前にブルゴーニュからもたらされたピノ・ノワール品種をずっとそのまま栽培し続けている。現在フランスでは品種改良されたピノ・ノワールを栽培しているので、この様な古代品種ともいえるピノ・ノワールで作られるワインは大変珍しい。
700年前の味だ。
ブーケはおとなしく、華々しいフランボワーズの香りはないが、どっしりとした重みがあり、余韻が長い。
近年のブルゴーニュと比較すると、なるほど、その昔ブルゴーニュの名声を作り上げたのは、この葡萄品種だったからなんだと納得させてくれる。
ヨーロッパ中世の味を彷彿させる、このワインは、スイスワイン好きの方にはもちろん、それ以外の方にもお勧めです。
2008年2月3日日曜日
Beronia Gran Reserva 1991, DOC Rioja, Bodegas Bernia
ビンテージが1991年、17年前のワインが2000円
強烈だった。
で、1本買って早速試飲してみる。
少しピークを過ぎていた。色はオレンジがかった濃いルビー。
レーズンやチョコレート、バニラ、ハチミツ、ブルーベリーなどを
連想する複雑なブーケが何ともいえない。流石に熟成ワインだ。
熟成ワインの特徴、特に熟成香が綺麗に出ている。これはワインの
ブーケを学習する絶好のサンプルワインになるだろう。
味のほうは、バランスが良く、なめらか。余韻も長い。しかし、これが
あと数年前だったら、絶好調だったろう。
手数料2割、送料別で転売可能です。
2008年2月2日土曜日
写真はマルティニィ(ヴァリス州)
下の写真はマルティニィからローヌ谷を眺めたもの。上の写真はマルティニィの隣で、ローヌ谷最南端のドメーヌ、フリィを眺めたもの。
マルティニィはローヌ氷河から発するヴァリス州のローヌ谷の終点に位置し、ここでローヌ川は直角に進路を変えて、やがてレマン湖へ姿を変える。
だから、ローヌ谷の入り口みたいなもの。マルティニィはAOCの指定ドメーヌをもたないのだが、ブドウ畑は沢山ある。その眺めの美しいこと!